〈永遠なれ「3・16」 広宣流布記念の日65周年〉
2023年3月18日
小説『新・人間革命』第4巻
「春嵐」の章から
(内田健一郎画)
「3・16」の大儀式で、生命の最後の炎を燃やして、(戸田)先
生が教えられたのは、広宣流布に生き抜く闘魂であった。
それは、師から真正の弟子へ、後継の若師子たちへ、広布遂行の印
綬を手渡す魂の儀式であった。
◇
「3・16」は、青年の頭上に「王者の宝冠」を載せ、「王者の剣」を託された、戴冠式であった。この深き意義を、我ら弟子は
決して忘れてはならない。
私は、今、わが弟子である全青年部員の、広布に戦う尊き一人ひとりの頭に宝冠を捧げたい心境である。
ともあれ、戦いに勝ってこそ、栄えある後継の冠を受ける資格がある。
そのために大事なことは、第一に、生涯にわたって、仏勅のわが学会と共に生き抜いていくことだ。
生涯、わが使命を貫き、信念の大道を堂々と走り抜いた人には、なんの悔いもない。
◇
第二に、広宣流布の全責任を担って立つことである。
「学会の中に自分がある」のではない。「自分の中に学会がある」という、主体者の自覚が大事なのである。
青春時代より、私も、そうしてきた。たとえ、役職が最前線の一幹部であっても、学会のことは全部、わが課題であるととらえ、
どうすれば一番、広宣流布が進むのかを悩み、考え、祈った。
また、戸田先生ならどうされるだろうか、どうお考えになるだろうかと、広宣流布の大将軍である先生のお立場に立って、万事に
対処していった。
それが、勇気ある広宣流布の王者の道である。
◇
二十一世紀の全責任を担う、わが生命の宝である青年よ!
私と共に立ち上がれ!
たった一人でも、師子となって立ち上がれ!
君のいるその場所、この瞬間から、決然と立ち上がれ!
あの地に一つ、また、この地に一つと、民衆の勝利の旗を打ち立てていくのだ。
「永遠の創価の都」は、君の戦う熱き胸から生まれる。
(『池田大作全集』第130巻所収、「随筆 新・人間革命」〈創価の戴冠式「3・16」〉)