〈紙上教学研さん 御書根本の大道 池田大作先生の講義に学ぶ〉第30回
2023年2月18日
断じて負けるな!――
父子の歌“大楠公”をかなでる池田先生
(2000年11月、九州池田講堂で)。
いかなる険難の峰も、不二の志で勝ち越えてきた九州の友。
先生は、「九州の砦さえ盤石であれば、
創価学会は永遠に難攻不落であり、
永遠に完勝の道を開いていくことができると私は信ずる」
と、不動の信頼を寄せる
仏教は「師弟の宗教」です。師弟がなければ、民衆を幸福にする広宣流布の実践は成り立ちません。師匠は、民衆のために戦う
仏の境涯を、なんとしても弟子に伝えたい。弟子は、その師匠の生き方を、わが生き方として貫き通すなかで、不二の境涯を自身
の人生に厳然と確立していく。師と一体となって戦う民衆が出現することが、人間の境涯を高め、人類の宿命を転換する大道とな
るのです。
とりわけ法華経の焦点は、末法という法滅の時代の救済にあります。人々が正法から遠ざかり、無明が増長する闘諍の時代です。
この時に、正しき法を、正しく求めて、その法を説く正しき師匠と出会う。そして、その師匠と共に不二の不惜と誓願の人生を貫
く。
そう決定した人にとって、師弟の縁は、現世だけのものではなく、過去世から未来世にわたっても続くものなのです。仏と同じ慈
悲の行動を、自身の振る舞いで体現し、根源の地涌の使命を発揮しているからです。それゆえに、三世永遠に連なっている本来の
境地を、生命の奥底で会得していけるのです。これ以上の誉れの人生はありません。
「師弟共戦」とは、弟子が、わが使命の道で戦い、勝って、常に胸中の師匠に報告をすることにほかなりません。私は戸田先生の
もと、常にその決心で真剣に戦ってきましたし、今もその思いは変わりません。(「大白蓮華」2015年8月号)
早田俊一 総福岡長 九州壮年部長
師と共に不二の誓願の人生を
きょう2月18日は「九州壮年部の日」。淵源となった1996年(平成8年)のこの日、九州壮年部幹部会を祝して池田先生はお歌
を詠んでくださいました。
「大九州/断じて勝ちゆけ/悠々と/この人生の/晴れの舞台と」
九州の同志は、わが人生を断じて勝利しようと、師弟の誓願に立ち上がっています。中でも福岡の壮年が元気です!
パン屋さんを経営する福岡市早良区の地区部長は、売り上げが上り調子になっていた時、宿命の嵐が家族を襲いました。授かった
双子のお子さんは超低出生体重児で生まれ、追い打ちをかけるかのように奥さんも難病を発症し、入院。必死に祈ると、入院期間
が大幅に短縮されたのです。この信心はすごい!──歓喜で友人に対話し、弘教を実らせることができました。しかし今度はコロ
ナ禍、そして物価高騰の荒波が直撃。歯を食いしばりながら、題目根本に奮闘を重ねると、大量の注文が入るなど、激流に負けず
前進されています。“皆さんが信心の歓喜あふれる地区に!”と闘志にあふれています。
「秋/元殿御返事」は、仏法における師弟の深い縁を教えられた御書です。今この時に、広宣流布することを師と共に誓って、生
まれ合わせた私たちです。使命のない人など、決していません。
先生は本抄を通して、「師弟の大願に徹した時に、弟子の境涯は大きく開かれます」と教えてくださっています。
このことを心から実感した原点があります。九州学生部長となって間もない頃、池田先生に、「九州学生部を史上最高の陣列にし
ます」と広布拡大の決意を述べる機会がありました。先生は、「そうか、嬉しいな。頑張れ!」と力強く激励してくださいまし
た。
学生部の同志と、“師に誓った拡大を何としても”と語り合い、毎日毎日、一人また一人と同志に会い、声を交わし、目と目を合わ
せながら、共に弘教に挑戦しました。壁に直面するたびに、先生の激励を思い起こし、励まし合いながら、翌年、見事に目標を達
成。学生部の皆で、心の底から万歳できたことは生涯の財産になりました。
師弟の誓願に徹する時、無限の力が湧きいでる。志を同じくする同志の異体同心の団結があれば、“不可能を可能に”できるのだと
教えていただきました。
会い難き師匠に出会い、仏法の真髄を学び、広布の大ロマンに生きることが、どれほど幸せか。無上の人生か。同志と共に対話に
歩く中で、感謝の思いが、ふつふつと込み上げる毎日です。
池/田先生は語られています。「仏法の師弟は永遠不滅です。私は『月月・日日に』、恩師・戸田城聖先生と前進しています」と。
池田先生は若き日から病弱な体を押して恩師を支え、あらゆる障魔と戦い、広布の道なき道を開き続けてくださった。勇気と希望
を送り続けてくださった。その壮絶な闘争ありて今、眼前に、世界広宣流布の大道が洋々と開かれたのです。
本抄の講義には、「『師弟不二』であれば、人間革命を果たすことができる。『師弟不二』であれば、必ず広宣流布を成し遂げら
れる」ともあります。また、“「三類の強敵」と戦ってきたのは誰か。その人を求め、師匠と仰ぎ、共戦し、断じて勝て!”とは、
「開目抄」の呼びかけです。偉大な師匠の大生命に、わが心のギアを合わせて前進すれば、破れない壁など絶対にないと確信しま
す。
師弟の道は、報恩の道──この「伝統の2月」、私自身が先頭に立って拡大に挑み、友を励まし、広布の突破口を開いて断じて凱歌
の春を飾ってまいります。
秋元殿御返事
『師檀となることは三世の契り、種・熟・脱の三益別に人を求めんや。「いたるところの諸仏の土に、常に師とともに生ず」
「もし法師に親近せば、速やかに菩提の道を得、この師に随順して学せば、恒沙の仏を見たてまつることを得ん」の金言違うべき
や。』(新1456・全1070)
下総国埴生西条(現在の千葉県白井市と印西市北部)の秋元太郎兵衛尉に送られたお手紙。三世にわたる仏法の師弟について教
えられている。御文では、法華経の化城喩品、法師品の経文を文証として引かれている。