毎朝、私たちは「勤行」という生命の目覚めの賛歌を謳い上げて出発する。
その清々しい声は、十方世界に轟きわたり、仏天をも呼び動かしていくのだ。
日々、読誦する法華経寿量品の自我偈には、「衆生所遊楽 諸天撃天鼓 常作
衆妓楽」とある。
戸田先生は、この経文を通して、笑いながら語られた。
――みんな本当は、この人生を楽しみ切るために生まれてきた。楽しむためには、
苦しみが塩のようにちょっぴり必要だ。みんなは塩のほうが多すぎるんだよ、と。
そして、どんなに苦悩の渦巻く娑婆世界にあろうと、妙法とともに、「天の鼓」を
撃つ如く希望のリズムを作り、「妙なる名曲」を奏でるように喜びの共鳴を織り成
して、「遊楽」のスクラムを広げていくよう励まされたのだ。
御義口伝に「妙音とは今日蓮等の類い南無妙法蓮華経と唱え奉る事は末法当今の不
思議の音声なり、其の故は煩悩即菩提 生死即涅槃の妙音なり」(774ページ)
と説かれる。
題目の力は広大無辺である。偉大な文化の力用を体現する妙音菩薩の光明も、厳然
と具わっている。この妙音を唱え、壮麗な法華経の会座さながらに、人間芸術の真
髄の価値を創造していくのが、創価学会である。
広布の大行進は、音楽隊、鼓笛隊、合唱団、また芸術部をはじめ尊き宝友の奮闘あ
りて、何と明るく賑やかであろうか。とりわけ、災害の被災地での「希望の絆」コ
ンサートなど、心の福光のエールを送り続ける大活躍に、私は胸を熱くする。たゆ
まぬ信心と努力、そして麗しい団結で、創価芸術の花を咲かせてくれているではな
いか。
文化を尊重する宗教であってこそ、民衆から愛される。いかなる差異も超えて、世
界市民を結ぶことができる。
庶民の真心で支えてきた民音や東京富士美術館の文化交流も、一段と平和の光彩を
放つ時代に入った。
誓願を貫く人生は、それ自体が感動の叙事詩であり、感激の絵巻である。今日も、
最も誇り高き無冠の名優たちと「衆生所遊楽」の大合唱を謳い上げようではないか!
大白蓮華巻頭言2018年10月号(No.828)
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青:平和
黄:栄光
赤:勝利
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