2018年5月27日
新緑に包まれ、憩いのひとときを過ごす人々。木々の葉が、初夏の陽光に照らされていた。
1983年(昭和58年)6月、池田大作先生がスイスのチューリッヒを訪れた折、撮影した。
6月5日は「世界環境デー」。72年(同47年)のこの日に開かれた「国連人間環境会議」が淵源である。
日本では6月5日を「環境の日」、6月を「環境月間」として、環境の保全に関するさまざまな行事が各地で行わ
れる。
環境保全といっても、どこか”遠い世界の話”ではない。省エネに取り組む、ごみを減らす、買い物袋を持参する――
こうした身近な行動から、変革は始まる。緑輝く6月、自らの生活を見直す機会としたい。
美しき自然を、
守り、育むものは、
人間の豊かなる精神の沃野である。
人の心の浄化が、
鳥を、緑を輝かせるのだ。
◇
人間と自然環境は、
相互に依存する関係にあり、
環境への暴力が、
やがて
人間に跳ね返ってくることを、
私たちは青年や子どもたちに、
教えていくべきである。
◇
一切の問題は、
根本的には「人間」の問題だ。
自然環境を蹂躙する暴力も、
その根底には、
生命の尊厳を踏みにじり、
他者の犠牲の上に
自分の幸福を築こうとする
利己的な欲望が渦巻いている。
◇
優れた科学技術も、
「慈悲」の精神がなければ、
人間を搾取し破壊する
危険な凶器に
変わってしまいかねない。
人類の平和と発展のためには、
「緑の革命」とともに、
「心の革命」が不可欠である。
◇
人間を離れて、社会はない。
経済も、政治も、宗教も、
思想も、科学もない。
いな、すべての営みは
「人間の幸福のために」存在する。
仏教でも、「人間(正報)」と、
それを取り囲む
「環境(依報)」との
一体性を明快に説いている。
人間によって、社会は変わる。
世界は変わる。生態系は変わる。
ゆえに、
すべては「人間」を
向上させることから始まる。