御書には、人生と社会の荒波に、雄々しく立ち向かうための哲理がある。戸田先生は「疲
れた時にこそ、御書を拝していけ!」と。池田先生も「(御書は)万人が生き抜く勝利の
経典」「日蓮大聖人の大師子吼」とーーー。ここでは3週にわたり、「仏法と社会 我ら
の実践」と題し、御聖訓を学び、勝利を期したい。
強き心の人に諸天善神が
『「必ず心の固きに仮(よ)って神の守り則ち強し」云々、神の護ると申すも人の心つよ
きによるとみえて候』 (四条金吾殿御返事、1186頁)
(通解)
「必ず心が堅固であれば神の守りは強い」と説かれている。諸天善神の守護といっても、
人の心が強いことによるということである。
神とは諸天善神のこと。人々に利益を与える働きです。人であれ、自然現象であれ、人々
を幸福に導く力のことです。仏法では”心の堅い人”、つまり信心の強い人を諸天善神が護
ると説きます。周囲が味方になることも、地域を幸福にしていくのも、我が一念で決まる。
法華経には」「魔及び魔民有りと雖も皆仏法を護る」とさえあります。
池田先生は「”いかなる苦難があろうとも、断じて負けない。絶対に勝利してみせる”--
この決定した『一念』から湧き上がる祈りと実践に、諸天善神は感応」すると述べられて
います。
唱題根本で勝利を開く
『一遍此の首題を唱へ奉れば一切衆生の仏性が皆よばれてここに集まる時我が身の法性の
法報応の三身ともに・ひかれて顕れ出ずる』 (聖愚問答抄、498頁)
(通解)
一遍この妙法蓮華経を唱えるならば、全ての人の仏性が皆呼ばれて、ここに集まる時、自
身の法報応の三身ともに引かれて顕れ出るのである。
法華経の首題、すなわち南無妙法蓮華経の題目を唱えると、あらゆる衆生の仏性が皆、呼
ばれて集まり、自身の生命にも仏性が呼び現されるとの仰せです。
池田先生は「一遍の題目にも、どれほどの力があるか」「題目の力で、あらゆる衆生の仏
性を呼んでいるのです。すると梵天・帝釈、仏・菩薩などの仏性が現れるとともに、唱え
た衆生も無明の束縛を打ち破って、自らの仏性を現すことができるのです」と述べていま
す。
勝利の要諦は、真剣な題目です。そこに諸天の功力が集まり、輝く人生が開かれるーーー
今こそ、それを強く確信して進みましょう。