2017年10月2日
御本仏・日蓮大聖人が、「立正安国論」を認められ、民衆の安穏と世界の平和への道を示されたのは、文応元年
(1260年)である。それから満700年、第3代会長に就任した私は、直ちに関西を訪れ、そして北海道・東
北・関東から九州・沖縄まで日本全国を駆け巡った。愛する同志と「立正安国」の対話の大波を起こしていったの
である。
さらに、10月の2日に、世界広布への一歩を踏み出した。上着の内ポケットに恩師の写真を抱いて。
3週間ほどの短期日に、3ケ国9都市を回った。
一日一日が、まさに真剣勝負である。一人一人と誠心誠意、語り、励まし、仏縁を結んで、幸と平和の種を蒔いて
いった。
「悦ばしきかな汝蘭室の友に交わりて麻畝の性と成る」(御書31頁)
我らはいよいよ勇気凛凛と確信の声を響かせて、人間性薫る「蘭室の交わり」を広げていくのだ。
ー ◇ ー
「立正安国」のためには、正しき哲学に生き抜く賢人を忍耐強く育て、たゆまず社会に送り出し続けていかねばな
らない。
御聖訓には、「賢人は八風と申して八のかぜにをかされぬを賢人と申すなり、利(うるおい)・衰(おとろえ)・
毀(やぶれ)・誉(ほまれ)・称(たたえ)・そしり*(そしり)・苦(くるしみ)・楽(たのしみ)なり」
「此の八風にをかされぬ人をば必ず天はまほらせ給うなり」(同1151頁)と明快に示されている。
毀誉褒貶の八風など、物ともしない信念の賢人は、民衆の大地にこそ立つ。
「民衆と共に」「民衆の中へ」「民衆のために」---徹して、この一点を貫き通すゆえに、我ら創価の師弟は、
梵天・帝釈を揺り動かしながら、全てを勝ち越えていけるのだ。
きょう(2日)、北海道・厚田の戸田記念墓地公園は開園40周年を迎える。恩師の故郷を生死不二の永遠の都に
と献身くださっている方々に、感謝は尽きない。「心の財」は無量である。
開園のあいさつで私は、先生と学んだ小説『永遠の都』の一節を引いた。
「常に断崖の淵を歩いてきた人間にとって、最大の緊急事態も、いわば日常茶飯事の出来事にすぎません」(ホー
ル・ケイン著、新庄哲夫訳、潮出版社)
仏法の眼から見れば、障魔が競い起こるのは、必ず勝てるという瑞相である。
さあ、広布の長途の旅を、どんな時も朗らかに悠然と、共に励まし、共々に征こうではないか!
「師子王の心」で、勝利の決勝点へ!