我が地域に人材がいないと嘆く前に、まず祈るのです。広宣流布は御仏意です。仏事です。
仏の業です。
ならば、どの地にも「地涌の菩薩」を大聖人が派遣してくださらないわけがない。人材が
いないのではなく、
「見えない」だけです。本気になって祈るのです。
友の幸福を真剣に祈るなかで、一人ひとりを最高に輝かせ励ましの手を打っていける
大切なのは人材だ。学会は人材をもって城となす---これが戸田先生の叫びであった。
もっとも、学会精神を伝え、人材を育てるといっても、何か特別な方法があるわけではな
い。難しく考えることはない。
日ごろの触れ合いのなかで、一歩一歩、信心を教えていけばいい。先輩として、親しい友
人として、ふつうに、ありのままに接していけばいいのである。
ある青年部のリーダーから「どうやって新入会の友に師弟の精神を教えていったらいいか」
と質問があった。しかし、教えるといっても、相手が聞きたくない時に、無理に話ても心
に入らない。相手の求道に応え、いい機会をとらえて、伝えていけばいい。
ただ、表面的なことを知ったからといって、それで師弟がわかったことにはならない。
相手もいろいろだ。純真な人もいれば、生意気な人もいる。強気の人、弱気な人、さまざ
まな人がいる。すべての人に同じように接すればいいということはありえない。
相手のことをよく知ったうえで、「相手のために、今、あえて話しておかねばならない」
という場合もあるだろう。
大切なのは、友の心を知り、時と場合に応じて語っていく、人間哲学者の直観の智慧であ
る。仏法を弘めていくための智慧である。
友の幸福を真剣に祈るなかで、偉大なる智慧がわく。一人一人を最高に輝かせる、励まし
の手を打っていけるのである。
人材は必ずいる
人材は、必ずいるものだ。広宣流布の戦いは、「知涌の菩薩」でなければ、なしえない。
すべての同志が、かけがえのない使命の人である。その一人一人の力を見いだし、最大に
発揮させていくのが、指導者の責務といえよう。