弥三郎殿御返事(1451ページ10行目~12行目)
『但偏に思い切るべし、今年の世間を鏡とせよ若干(そこばく)の人の死ぬるに今まで生
きて有りつるは此の事に あはん為なりけり、此れこそ宇治川を渡せし所よ・是こそ勢多
を渡せし所よ・名を揚(あぐ)るか名をくだすかなり』
建治3年(1277年)、日蓮大聖人56歳の御時、門下の弥三郎に与えられた御書です。
弥三郎の詳細は明らかではありませんが、念仏僧と法論できるだけの教学力を備えた人物
であり、所領を持てる身分であったことがうかがえます。本抄で大聖人は、法論に臨む弥
三郎に問答の内容を想定し、破折の方法いついて御指南され、「今まで生きて有りつるは
此の事にあわん為なり」「名を揚ぐるか名をくだすかなり」と、弥三郎を激励されていま
す。 当時、法論は命がけだったのでしょう。
今回の学習範囲の前文に以下の御文があります。「 構へて構へて所領を惜み 妻子を顧り
み 又 人を憑(たの)みてあやぶむ事無かれ」 日蓮大聖人の仏法は世界一正しい仏法です。
他宗は誤った宗教です。
その正邪は文証、理証、現証で決せられます。 しかしそれは、何も仏法の法論のことだけ
ではありません。生活、仕事などあらゆる分野に正邪があります。 そもそも正とは何で、
邪とは何でしょうか。
正(しょう):本当であること。正しいこと。間違いがないこと。 邪(じゃ):正しくな
いこと。良くないこと。悪いこと。 正は、一に止める(とどめる)と書きます。 何かを
果たすため、一番の方法、最高の存在という意味です。 正は安全で利益があります。
邪は危険で損をします。
私たちは世界一の正法を実践しています。 ですから必ず世界一幸せになれるのです。
戸田先生の言葉に「信心を一言でいうならば『心』を決めることである。同じ決めるので
あれば、『勝つ!』と決めなさい」とあります。 池田先生は、この言葉を通して「まず、
『勝つ』と決める。その上で『行動』を起こすのだ。決めて、祈って、行動するーーー
この勝利の方程式を胸に、我らは広宣流布の大闘争を、痛快に勝ちまくってまいりたい」
と語られました。
環境がいかに厳しくとも、私たちは「ただ偏に思い切って祈り、行動し広宣流布の戦いに、
日々、勝利していきましょう!